みなさん、こんにちは。あきらです。
今日は、この連載の導入部分をお届けします。
プロジェクトタイトルは、
「EV推進の謎 - 原発低比率下のグローバルシフトを解く」
です。書籍レベルの重厚な内容を目指していますが、みなさんが読みやすく感じられるよう、できるだけやさしい言葉でお話ししていきます。
みなさんは、こんな疑問を抱いたことはありませんか?
「日本は原子力発電がまだ1割にも満たないのに、なぜハイブリッド車ではなく電気自動車(EV)を国が補助金を出してまで一生懸命進めているんだろう?」
私自身もずっと同じ疑問を抱いていました。 トヨタさんのプリウスをはじめとするハイブリッド車は、燃費が抜群で、充電インフラがなくても今すぐ乗れて、しかも過去20年間で日本の自動車CO₂排出を23%削減し、G7の中で最も貢献してきた技術です。 日本の自動車産業は世界の新車販売の約3割、約2,600万台を担う基幹産業で、約3万点もの部品サプライチェーンが地方経済を支えています。 それなのに、なぜEVを「未来の主流」として一本押しにする動きが強いのでしょうか?
しかも最近は、EUで内燃機関車の禁止が延期されたり、アメリカでEV販売が減速したり、日本メーカーもハイブリッド戦略を強化したりと、「EV一本は現実的ではない」という声が現実の動きとして現れています。
この「謎」を、今日はみなさんと一緒に考えていきたいと思います。 特に、日本という国にとって「長期的にEVが本命」という考え方は、本当に正しいのか? という視点で、じっくり掘り下げていきます。
2025年の最新データ(IEA Global EV Outlook 2025およびRho Motionなどの報告)によると、世界のEV販売台数は約2,070万台で、前年比20%増。中国が1,290万台(世界シェア62%)と圧倒的です。一方、北米は4%減、欧州は33%増と、地域差が顕著です。
(IEAのデータを基に私がまとめたものです。2025年実績としてRho Motionなどの報告も参考にしています)
中国の勢いは目を見張るものがありますが、北米の減少は「補助金縮小」「充電インフラ不足」「寒冷地でのバッテリー性能低下」などが原因です。 みなさんの周りでも「EVは興味あるけど、充電が不安……」という声、多いのではないでしょうか。
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日本では福島第一原子力発電所事故以降、原子力比率は約8.5%程度まで低下しています。世界全体でも核発電のシェアは9〜10%程度です。つまり、世界のほとんどの国が「原子力1割未満」の状況でEV普及を進めているのです。
EVを大量に走らせるには膨大な電力が必要です。IEAの予測では、2050年までに現在の150%以上の電力が必要になると言われています。 なのに、日本では新たに原子力や石炭火力をほとんど造っていません。エネルギー白書2025を見ても、福島復興は進んでいますが、電源増設が追いついていない現実が浮かび上がります。
加藤康子さん(産業遺産情報センター長)の講演では、こう強く指摘されています。
「日本の自動車産業は世界の基幹産業。倒れたら日本経済が倒れるくらい重要です。EVのコストの4割はバッテリーで、中国に握られています。内燃機関の技術は世界一なのに、なぜそれを捨てるのでしょうか?」
さらに、
・再エネ中心にすると産業用電力が高くなり、中国・韓国と競争できなくなる
・太陽光はバックアップに火力が必要で、その費用は考慮されていない
・原子力1基のコストは廃炉まで7,000億円、面積60ヘクタール。一方、太陽光は蓄電池込みで4.6兆円、面積は山手線内側全部で原子力の10倍
高コストの電力に切り替えて、国力が強くなるとは思えない——これが、加藤さんの核心的な警鐘です。
ここで、関連する報告書の表紙を入れてみます。これらを読むと、未来のエネルギー像がかなり違って見えてきます。
Toyota - Prius Plug-in HYBRID.jpg - Wikimedia Commons
IPCCは「交通の電化は温暖化対策に不可欠」と主張しますが、加藤さんは「EVは悪いとは言わないが、選択肢を増やすべき」とバランスを訴えています。 なぜなら、
・日本は過去20年で自動車CO₂を23%削減し、G7で最も貢献
・G7コミュニケもEV一本化を避け、多様な方法を認めている
・パリオリンピックではトヨタの燃料電池車が公式車両、大阪万博では中国製EVバス——この矛盾が象徴的
さらに、石油製品全体の需要構造を考えると、乗用車が全部EVになっても、航空(ジェット燃料)、船舶(重油)、化学工業(ナフサ)、アスファルト、潤滑油などの需要は残ります。 ガソリンは原油の20-30%程度にすぎず、副産物として安く他の用途に回される可能性が高いですが、自動車という付加価値の高い用途が減ることで、日本経済の競争力が落ちるリスクが大きいのです。
つまり、日本にとっては、
ハイブリッドや水素、合成燃料、内燃機関の改良など、多様な選択肢を残し、
内燃機関技術の優位性を守り、
中国依存を深めず、エネルギー安全保障を確保する
ことが、長期的に見て「本命」の道ではないでしょうか。
この導入では、「EV推進の謎」の輪郭を、加藤さんの視点を中心に描きました。これからは、
・原発低比率と電力ジレンマの現実
・ハイブリッドの強みとEVの限界をデータで徹底比較
・補助金政策の経済ロジックと「脱炭素の嘘」
・中国依存・資源リスクとエネルギー安全保障
・バッテリー技術の進化とV2Gの可能性(本当に日本に有利か?)
・消費者心理とハイブリッド回帰の背景
・日本・EU・中国・米国の実際の動き
を、最新データと多角的な視点で掘り下げていきます。テスラ vs トヨタ、ドイツのEnergiewendeなどもケースとして取り上げます。
みなさんの意見もぜひ聞かせてください。 「EVは買う?」「やっぱり日本のハイブリッドを守るべき?」など、気軽にコメントで教えてくださいね。一緒に考えていきましょう。
(次章からさらに深く入ります)
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¹ 加藤康子氏講演概要(提供資料)より、日本の原子力比率約8.5%。
² IEA Global EV Outlook 2025およびRho Motion 2025データより。
³ IEA / IAEAデータ、世界核シェア約9-10%。
⁴ 加藤康子氏卓話、産業遺産情報センター。
⁵ IPCC Climate Change 2023 Synthesis Report。
⁶ IEA Net Zero by 2050。
⁷ エネルギー白書2025など。
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